どんな三脚でも使える LP-76
先日紹介したレベリングベース LP-64は、金属加工の精度はまともっぽいのに本体についている水準器に問題があってLP-64だけでは水平が出せなかった。
導入当初はスマホの水準器アプリを使っていたのだけど、いいものを見つけて使ってみたらバッチリだったので紹介しよう。
三脚メーカーによってはハイエンドモデルであっても水準器がどこにもついていないものもある。雲台で水平出すから問題ないという人には不要だけれど、雲台より下で水平を出したいという人は多いと思う。
今回紹介するLP-76は名前こそこないだ紹介したMENGSのレベリングベース LP-64に似ているけれどメーカーはSUNWAYFOTOというメーカー。
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SUNWAYFOTOは中国のメーカーで品質の高いカメラ用アクセサリーや雲台を主に製造している。日本にも代理店があり、大手カメラ店でも販売されている。水準器を探していてたまたま見つけたのだけど、口コミでも評価が良いので、品質はいいのだろうと判断して購入してみた。アメリカの大手販売店B&Hでも取り扱われていて、評価はかなり高いものが多い様だ。
上のAmazonに掲載されている製品写真のサムネイルではバブル水準器の中央は円形だけど、僕が購入したのは十字になっている。個人的にはこちらの方がバブルを中心に持っていきやすいのでうれしい違い。
LP-76ってどんなもの
三脚など水平を出したい面に3/8インチネジがあればOK。通常雲台を取り付けることを前提とした三脚はネジが3/8インチなのでそのまま中央の穴にネジが通るようにして載せて、上から雲台を取り付ける。1/4インチネジを使っている三脚でも使えるけれど、上に載せただけではネジ穴が大きくてかなり動いてしまうので、上に雲台を取り付けるなどしてズレないようにした方がいいと思う。
この状態でLP-76より下の部分(三脚なりレベリングベースなり)を調整してLP-76の水準器が水平を指すようにしてあげる。
ビデオ雲台やジンバル雲台を使って超望遠レンズを使って野鳥を撮影する人も多いと思う。三脚と雲台の間にこれを入れて水平を出せば、鳥を追いかけつつパンしても水平は保たれた状態になるので、どの方向を撮影しても水平線や地平線はしっかり水平を保った写真を撮ることができるということになる。
LP-76を使うメリット
三脚やレベリングベースに水準器がついていなくても、これを使うことで水平出しが出来る。水準器も安いものだと気泡の動きがピーキー過ぎて水平を出しにくいことがあるのだけど、このLP-76に使われているバブル水準器は泡の動きもピーキーではなく、ゆっくり、確実に動いてくれるので水平を合わせやすい。
また水平出しをする必要のある部分にピンポイントで挟んで使えるので、汎用性も高い。
スマホの水準器アプリは精度は問題ないけれど、スマホを水平を出したい面に押し付けて固定して調整しないとならないので片手が使えず、水平出しがスムーズに行えないという不満があった。しかし、LP-76を使う場合はレベリングベースと雲台でLP-76を固定できるので両手で三脚の脚やレベリングベースのネジを調整でき、水平出しがスムーズに行える。
LP-76の悪い点
雲台などを取り付ける円形の部分が76mmと大きいため、トラベラー三脚など小さいものに使うには大きすぎる。水平を出したあとにパン操作を行おうとすると邪魔になることもあるかもしれない。大は小を兼ねるという言葉もあるけれど、もう1つ小さいサイズのラインナップもあるとうれしいところ。大きすぎて邪魔だという場合は水平出しをした後は取り外してしまうのがいい。
僕がこれを使うのは、360°写真撮影でレベリングベースの水平を出したい場合。真下方向も撮影するので、これが写り込んでしまうと消すものが多くなってしまうので、水平を出したら外してしまうようにしている。野鳥撮影で超望遠レンズ+ジンバル雲台を使うときも使用するけれど、この場合は雲台の動きに影響を及ぼさないので取り付けたままだ。
まとめ
三脚自体を水平に設置できれば、三本の脚に均等に荷重がかかることになるため、安定性も増す。また、三脚の上に雲台とカメラだけと必要なものだけ載せれば接合部を減らすことができ、不要な揺れの原因を減らすことができる。今回紹介したLP-76は水平を出したあと動かさないのであれば取り外してしまっても問題がないという点で優れていると思う。
何度も移動を繰り返して、その都度水平を出す必要がある場合、取り外してしまうとちょっと面倒になるけれど、撮影時に影響がなければ取り付けたままでも大丈夫という点がいい。
金属のプレートなので、普通に使って、三脚収納時は取り外してカメラバッグの中にしまっておけば簡単に曲がってしまうようなことはないはずだ。
エントリーモデルによくある雲台が三脚から取り外せないタイプでは使えないのだけど、雲台と三脚を分けられるタイプなら使える汎用性も魅力。三脚の水平出しに苦労している人に是非オススメしたいアクセサリーだ。